海から見た戦国日本―列島史から世界史へ (ちくま新書)



海から見た戦国日本―列島史から世界史へ (ちくま新書)
海から見た戦国日本―列島史から世界史へ (ちくま新書)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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鎖国的日本史からの解放

現代の日本が国際的潮流に洗われているように日本列島は太古の昔から国際的潮流に洗われ続けてきた。現代の日本人の生活が国際場裡に取り込まれているようにその祖先も一貫して国際的な影響の下にあった。つまり日本人は鎖国的日本の枠内に収まりきらない伝統の下に国家を形成してきた。歴史的に大きく変貌をとげた現代の日本人にも遠く遡ることのできる歴史的祖先が厳存していた。それがいまだにそうでないかのような印象があるのは徳川政権下の鎖国、それに続く万邦無比の皇国史観が生き延びているからである。

本書は日本史そのものではないが、副題に「列島史から世界史へ」とあるように、日本人が明治以来徐々に、そして今になって突如として国際舞台にのぼったものではないことを教えており、より広い視野で、これから書かれるべき日本史の姿を示している。

本書に描かれている日本は交易列島であり、和寇、琉球にそれぞれ一章が割かれ、十三湊を中心とする東北の安東氏、それに世界の銀の3分の1を産出した石見銀山についても詳しい。かつての日本は、現在とは逆で、商品貿易の大赤字国として世界に大量の流動性(銀も商品ではあるけれど)を供給していたことをどれだけの日本人が知っているだろうか。遅まきながら石見銀山は世界遺産に登録される段取りになっている。



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