海から知る考古学入門―古代人との対話 (角川oneテーマ21)



海から知る考古学入門―古代人との対話 (角川oneテーマ21)
海から知る考古学入門―古代人との対話 (角川oneテーマ21)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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変わらぬ問題意識に勉強させられる!

相変わらず問題意識の多い(高い)著者が、「ぼつぼつ自分なりにこの国の長所や短所を纏めてみたい」(まえがき)という観点から、「一気に書きあげた」(まえがき)ものが本書です。

第一の対話「情報」から第九の対話「大地の創造と塩」まで、著者の豊富な知識と問題意識から論述されていて飽きることがありません。海を中心として語るその内容は多岐に渡っていて、読者を更なる考古学・古代史へと誘う道しるべとなるでしょう。評者が特に勉強させられたのは、第四の対話「港と潟」、第七の対話「アワビと倭人」でした。特に演説会などで現在でも「津々浦々の皆さん」などと何故言うのか(P.58)、など改めて考えさせられました。また「潟の周辺に、異常なほど古墳が集中する」(P.67)という指摘など、これからの古墳研究に無くてはならない指摘かもしれません。また本書では、森さんのゼミ出身の方数人が紹介されていて、今後の活躍が楽しみでもあります。

通論風の考古学や古代史に飽き足らない人・海を中心に改めて日本考古学・古代史を勉強したい人にお勧めです。
まるで日記

確かに学問としての「考古学」には、柳田国男の「海上の道」のような想像力をかき立てるロマンはないかもしれない。
しかし一般人を対象とした本に、検証と疑問提示ばかりでは面白くない。
さらに面白そうな事柄でも、深く掘り下げることなく、次の話題に移っていく。
どこの学会やシンポジウムで発表したなんてことには、読者は興味を示さない
ということで、タイトルから期待した内容とは程遠いものであった。確かに「まえがき」には「書く前に、構想をねりあげ、できあがった順序にしたがって書くのは僕の性にあわない」と書かれており、日記風になるのも仕方のないことかもしれない。



角川書店
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